後天性視床下部性肥満 (aHO)とは
この病気について
脳の一部である「視床下部」には、空腹感や満腹感、エネルギー消費をコントロールする司令塔となる領域が存在します。 aHOは、視床下部の障害や、視床下部の構造的異常によってこのバランスが崩れ、過食が起こったりエネルギー消費量が少なくなったりするために、急激かつ持続的な体重増加が起こる病気です。

食欲やエネルギー消費を調節できなくなる仕組み
食欲やエネルギー消費の調節において、ホルモンの一種である“α-MSH(アルファ・エムエスエイチ)”や、その受容体である“MC4R(エムシーフォーアール)”などが重要です(満腹時)。 α-MSHは視床下部で作られる小さな物質です。
このα‑MSHが視床下部や脳幹(のうかん)、脊髄(せきずい)にあるMC4Rに結合すると、食欲を低下させ、エネルギー消費を増大させる指令が送られ、体重調節に関わります。

aHOは視床下部の働きが障害され、α-MSHをうまく作れず、量が少なくなっている状態です。 MC4Rに結合するα-MSHの量も少なくなるため、食欲を低下させエネルギー消費を増大させる指令が弱まります。 その結果、過食(病的に食欲を抑えられなくなって食べ過ぎる)が起こったり、エネルギー消費量(体が使うエネルギーの量)が少なくなったりします。
過食では、典型的には、“常に食べものを探してしまう”などといった強い空腹感や食べたいという欲求を抑えられず、食欲をコントロールできなくなる症状がみられます。 このような視床下部の不可逆的な障害により、急激かつ持続的に体重が増えます。
肥満・過食以外の困りごと
過食・体重以外にも目を向けよう
aHOでは、過食や肥満以外にも、体・心・人との関係での困りごとを抱えることもあります。
治療では、体・心・人との関係のことも一緒に考えることが大切です。 何に困っているか、医師と確認しましょう。また、治療を始めてから変化があるかも確認していきましょう。






